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2014年11月23日日曜日

父の遺作

父は絵が得意だった。家の居間の鴨居には、小学生の時に賞をもらったという水彩画が掲げてあった。物心つく頃からずっとその絵を眺めていたことになる。子供心にうまい絵だなあ、と思っていた。
家の近くの中川運河を描いたものだ。今は汚れているが、その当時はまだ水も澄んでいたて、泳ぐことが出来たとよく聞かされた。

「中川運河」 水彩


そんな父の影響からか、小さい頃から絵を描くことは自然なことだった。絵画コンクールにも何回か応募した。「子供らしくない」という理由で落選したことを思い出す。港でのスケッチ大会だったのだが、「子供というのは船は真横から描くもの」だそうだ。私の絵は斜め上から、に海いっぱいに行き交う船を描いていた。

そのせいか、今でも「絵はこう描く」と言われるのが嫌いだ。もっと自由なものだと思う。専門的に絵を習ったこともないし、同じ意味で公募展に出そうと思ったこともない。

どんな絵を描くかは人それぞれだし、見る時も人それぞれに好みがある。高校野球のポスターのコンクールがあるが、毎年、同じテイストの絵が入賞する。おそらく選ぶほうがそういう絵を選んでいるのだろうし、おそらく応募する側もそれを見て、それに合った絵を描くのだろう。つまり初めから(描く前から)、1等賞を取る絵は決まっているのだ。

「緩和ケア病棟にて」色鉛筆


父の遺作は、入院中に描いた絵となった。絵の道具を持って入った訳ではない。お見舞いに来た親戚の人にスケッチブックを所望したらしい。

緩和ケア病棟の広いデイルームから、屋上庭園を描いた。夏の盛りの頃だ。小学生用のスケッチブックに8色入の色鉛筆で描いてある。すこし体が弱くなってきており、意識もだんだんと薄くなってきているころなのか。夏の光と影は存在するものの、色と線はあくまで柔らかい。


父が亡くなってから、しばらくお休みしていました。また、再開しようと思いますので、よろしくお願いいたします。

2012年8月2日木曜日

スペイン水彩スケッチ その5(セビージャ)


セビージャに到着して、すぐバスステーションに向かった。
時間の節約のために、今回の旅はすべてインターネット予約してあったのだが、セビージャ〜ロンダ間のバスだけが、どうして予約できない。ものすごく遠回りのルートしか表示されないのだ。そんなはずはないだろうと、この区間だけは現地で確認することにした。もしバス運行が無かったら、その後の予定はすべて狂ってしまう。

アンダルシアの旅はバスの旅でもある。小さな町を巡るには鉄道(renfe)よりもバスが便利だ。どこのバスステーションも鉄道駅に劣らず立派なものだった。

バスステーションのホールには会社別にずらりと窓口が並んでいる。運行しているはずのバス会社のところで聞いてみると、別の窓口だという。どうやら別会社の運行に変更されているようだ。でも、これで一安心。

renfeのセビージャ駅 アトーチャ駅と同様、なが~いエスカレータ。(すべてGX200)

エスカレータを上がったところ。ターミナル駅らしい空間。

セビージャ駅を出たところ。市の中心部までタクシーで。

セビージャのバスステーション。鉄道駅よりも市の中心部にある。


セビージャはフラメンコの本場中の本場だ。カルメンの舞台でもある。着いた夜は早速フラメンコを見に行く事にした。セビージャ一番の老舗という「ロス・ガリョス」。団体客を受け付けないというのも気に入った。ここもインターネット予約可能である。いやはや、便利な世の中になったものだ。

ホテルの前の広場。

アンダルシアの夕暮れ

狭い路地を抜けて「ロス・ガリョス」へ。

「ロス・ガリョス」入り口。道を尋ねつつ、やっと到着。

「ロス・ギャロス」内部。身近なステージ。すばらしいパフォーマンス。
もちろん、公演中は撮影禁止。

本場のフラメンコを見た後に。

近くのバルにて腹ごしらえ。

ここでは、タパスを色々と。

迷いそうな路地を抜けてホテルまで戻ってくると、真夜中に工事?

クレーン車がでっかい箱を吊り下げている。

なんと、吊り下げていたのはゴミ箱。地面下にこんなにでかい箱が隠されていたのだ。
中身を開けてから元の場所に戻していた。
街中にゴミボックスがあったのだが、こんなシステムになっていたとは思いもよらない。
うーん、スペインはもしかしたら恐るべき国?




宿泊したのは、「ラス・カサス・デ・ラ・フデリア」という、貴族の館を改装したホテル。ここが予想外に面白かった。部屋もまあまあだが、建物自体が魅力的で、いろいろな中庭があって面白い。特に地下通路は迷路のようになっていて、どこまで行っても終わりがない。翌日の午前中、チェックアウトギリギリまで、しっかりと楽しませてもらった。
一応4つ星なのだが、ホテルリッツの3分の1の値段(倍は楽しめる)。

宿泊した「ラス・カサス・デ・ラ・フデリア」

こういう中庭がいくつもある。

イスラム風のタイル

ホテルの寝室。それほど贅沢ではないが、心地良いスペース。

中庭の朝。



朝食後、地下通路探索のツアーに。

こういう中庭はもちろんのこと。

どこまでも続くと思われる回廊を行くと。

突然、こんなスペースが出現。

天窓から光が落ちる浴室も。

ようやく地上に。

一体いくつの中庭があるのやら。

今度は、屋上へ。

最上階から見たところ。大聖堂が見える。

鉢植えまでが、ホテル。

ホテルにはプールまであった。




ホテルの部屋から(SMサイズ インク+水彩)

ホテル屋上より(SMサイズ インク+水彩)
セビージャはアンダルシアの州都で、港湾都市として大きく発展したところだ。スペインにおける新世界(アメリカ)の窓口だったのだ。アンダルシアの他の街と同様、イスラム文化も色濃く残る。大きな街にもかかわらず、街の中心部は、こぢんまりとしていて、ヒューマンスケールだ(ただし、慣れてないと必ず道に迷う)。
アンダルシアらしくオレンジがたわわになる街路樹を眺めながらサングリアを片手にスケッチ。3月とは思えないピーカンの青空。ほんとに良い街だ。
もしかしたら、一番良い季節だったかもしれない。さすがに、夏は熱いのだろうなあ。

街路樹はすべてオレンジ。空はこれぞアンダルシア?

セビージャ大聖堂。スペイン最大級とか。

大聖堂内部。光と影。

影には、悪魔が潜む。

カテドラルを抜けて。

こちらは、セビージャ大学。

ますます、青い空。

昼食をとった後は、アルカサルへ。

イスラム文化の香り。

緻密な意匠

これもタイルの意匠。LEDではない。

影。

そして光。

今はほんとに3月?

どこまでも青い空。



ゆったりとした旅にしようとしていたのだが、あそこいいね、ここも行きたいなどとと言っていたら、日替わりで移動することになってしまっていた。今からバスで、橋の街「ロンダ」へ。

セビージャのバスステーション

マッシュルーム構造が美しい。

小さな町を抜けて。

アンダルシアの次の街、「ロンダ」へ。